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小悪魔9 うpろだ1044 ○○「おし、今日もイチャスレでも見るか」 トントン ○○「ん、誰かきたお。はーい今出ます」 ガチャ ○○「……え~と小悪魔?」 小悪魔「こ、ここはどこなんですか?あなたは誰ですか?」 ○○(今イチャスレでやっているみんなの嫁が現実に出てくる現象だろう……ってマジですか!?) 小悪魔「あ~、あの人(八雲 紫)のせいだな。と、とりあえずあがって下さい」 小悪魔「は、はい お邪魔します」 てな感じであがってもらったのだが…… ○○「え~と小悪魔さんですよね?」 小悪魔「そ、そうですが……」 ○○「そうだ!聞きたいことがあるんですがいいですか?」 小悪魔「何でしょう?」 ○○「向こうのインターネットでこのスレは見れるんですか?」 小悪魔「あ、はい……まさか……だからここに呼ばれたのですか?」 ○○「うっ…………ごめんなさい。正直言ってあなたのことが好きです。結婚したいくらいです」 小悪魔「そ、そうですか……」 ○○「…………」 小悪魔「………… その答えはまだでいいですか?私はあなたのことをよく知りませんし……」 ○○「……そうですよね。その代わり帰れるようになるまで、ここにいてもらっていいですか?」 小悪魔「は、はい、よろしくお願いします。私もお手伝いできることがあったら言ってください」 こうして小悪魔との共同生活が始まったのである 一日目 ○○「あっそうだ、小悪魔じゃ呼びにくいからこあでいいかな?」 こあ「いいですよ~あとあなたの名前は何ていうんですか?」 ○○「○○って言うんだ。それからこあ?料理できる?」 こあ「あっはいできますよ~パチュリー様のところで練習しましたから」 ○○「へぇ、あの動かない大図書館がね~」 こあ「他にもいろいろあるんですよ~パチュリー様ったらね~」 ○○(ようやく地になってきたのかな?) 一週間後 ○○「あっイチャスレ更新されてる。何々……」 こあ「どうですか?」 ○○「ん~どうやら他のイチャスレ住人のところにも嫁と呼ばれる人たちが来ているらしい」 こあ「私だけじゃないんですね……もしかしてパチュリー様もこちらの世界に来ているのかな」 ○○「それは……わからないな。どちらかというと「そこまでよ!」って言って仕切る方の人だから」 こあ「そうですね。うふふパチュリー様はそういうお方ですもんね」 一ヵ月後 こあ「ただいまです~ あれ?○○さん?」 ○○「……おっ、こあお帰り~」 こあ「このご馳走は……どうしたんですか?」 ○○「いや~今日でこあがこっちに来てから一ヶ月だからお祝いをしようかな~なんて。ダメかな?」 こあ「○○さん嬉しいです!……ありがとうございます!」 ○○「さっ冷める前に食べよう!」 こあ「はいっ!」 夕食後 こあは台所で後片付けをしている ○○「……なぁこあ?」 こあ「何でしょう○○さん」 ○○「こあは寂しくないか?こっちの世界に来て他に知ってる人もいないし」 こあ「……寂しくないといったら嘘になりますね。でも今はですね……」 ○○「こあ?」 こあ「はっ!?な、なんでもないですよ!?」 ○○「ふふ、おかしなこあ」 こあ(まだ言えませんね。あなたがいるからなんて……) ○○「こあ危ない!!」 こあ「へっ?」 こあの手にあった食器が落ちているのに気づかなかったのだろうか 俺はその瞬間とっさにこあの手をとり抱き寄せた ガシャーーーーン ○○「こあ大丈夫か!?」 こあ「だ、だいじょうぶです。…………○○さん暖かいです…………」 ○○「こあ……」 こあ「わ、私本当は寂しいんです。パチュリー様や咲夜さんもいないし……たまに来る魔理沙さんも最近姿を見ることも出来ないですし……ううう」 ○○「こあ、こういうときは泣いていいんだよ」 こあ「うわーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!」 ○○「よしよし」 こあが一通り泣き終わった後 こあ「ありがとうございました○○さん……」 ○○「いやっいいって別に、あっ先に風呂入るけどいいかな?」 こあ「はい、私は後片付けの続きをしますんで」 お風呂 ○○「ふぅ……こあも寂しがっているようだし、早く向こうの世界に帰れるようにしてもらえないかな……あれ、何か目から汗が」 こあ「○○さんお背中流したいんですけどいいですか~」 ○○「はぁ!?ちょっこあ待って待っ」 こあ「えへへ~入ってきちゃいました~」 ○○「ちょっ、こあお酒臭い!もしかして……」 確か冷蔵庫の中にお酒が入っていたような…… こあ「うふふ~ほら○○さんお背中流したいんで湯船から出てきてくださいよ~」 ○○「そっ、それは!ダメだ!そんなことしたらパチェさんが「そこまでよ!」ってやってくるからダメだーーーー!」 こあ「ほらほらいいじゃないですか~」 ○○「うん、もうダメ……」 バタンキュー こあ「あっあれ○○さん?○○さん!?」 この後の記憶がない ○○「あ、あれ?俺確かお風呂で倒れて……それからえ~と……」 こあ「大丈夫ですか○○さん!」 ○○「こあか、俺は……」 こあ「大丈夫です。○○さんが倒れてしまったので急いで運んできたんですよ~」 ○○「……運んできた?」 こあ「あっ、そ、その、大丈夫です!裸は見てませんから!」 ○○「そ、それならいいけど……ちょっと服着るから部屋の外に出てもらえないかな?」 こあ「は、はい!」 キィー、バタン こあ(言えない……冷蔵庫開けたらなんか面白いものがあって変に触ってたら中のものが出てきて、それからそれがお酒ってわかって、酔った振りして ○○さんと一緒にお風呂入ろうって考えたなんて言えない……)←缶の開け方を知りません ○○「こあもういいぞ~」 こあ「へっは、はい!」 ○○「あっこあもパジャマに着替えたんだな」 こあ「えっと○○さんにあ、謝らなくてはいけないことがあるんです!!」 ○○「ん、何こあ?」 こあ「実は…冷蔵庫開けたらなんか面白いものがあっ(ry」 ○○「……それならいいんだ。俺が冷蔵庫にお酒を入れっぱなしだったのが悪いんだし、でもお風呂に一緒に入ろうっていうのは正直驚いたかな」 こあ「○○さん……ごめんなさい」 ○○「いいっていいって、それより、その……一緒にお風呂入りたいときは言ってくれよな。そしたら何かと準備できるから」 こあ「はい……」 ○○「ん、そろそろ眠くなってきたな」 こあ「あの~今日は一緒に寝てもいいですか?」 ○○「!?」 こあ「あ、あのですね。変な意味じゃなくてその、添い寝というものを……」 ○○「ふふっわかったから、おいでこあ」 こあ「……やっぱり○○さんは暖かいです」 ○○「そ、そういうこあだって暖かいぞ」 こあ「うふふ、おやすみなさい○○さん」 ○○「ああ、おやすみこあ……」 翌日 こあ「う~~~~~ん。おはようございます○○さ……あれ?」 そこには○○さんの姿は無い こあ「○○さん?○○さん!?」 コンコン ○○「こあ?起きたか?」 こあ「あっ、おはようございます○○さん」 ○○「あー朝ごはん作ったから一緒に食べようぜ」 こあ「ふふふ。なんかこうしてると新婚の夫婦みたいですね。……はっ、ご、ごめんなさい○○さん!」 ○○(キョトン) こあ(そうだ、今言わなくちゃ、そうよ、今しかない!!) こあ「あ、あのですね、○○さん朝ごはんの前に大事なお話があります」 ○○「はっ、え、お、うん」 こあ「そのですね。その……い、今なら最初にあったときに質問に答えられると思うのです!わ、私もあなたのことが好きです! あ、あなたと結婚したいです!」 ○○(ポカン) こあ「そ、その……ダメですか?」 そのとき○○はニッコリと笑った ○○「うれしいよこあ。俺もあのときから気持ちは何一つ変わってない。俺もこあのこと愛している」 こあ「う、嬉しいです○○さん。その……ですね。愛してる証にキスしてほしいです……」 ○○「ん、わかった……」 チュッ 唇に触れる程度のキスをした 俺たちにはまだそのくらいでいいと思ったからだ こあ(~赤面中~)「う~その、そのですね……」 ○○「ほ、ほら、こあ朝ごはん冷めちゃうから食べよ!」 こあ「うふふ。○○さんも顔が赤いです~」 ○○「そ、そんなことはないぞ、ほ、ほら!」 そういって手を差し伸べてきた こあ「そうですね、朝ごはん食べましょう!」 そして私はその手を優しく握る これからもきっと楽しいに違いない そうこの人となら~きっと~ ~Fin~ うpろだ1297 紅魔館の図書館にて、今日は魔女達のお茶会が催されていた。 「なあ、お前達って何か怖いものあるか?」 「唐突ね、魔理沙」 「本当。いきなりどうしたの?」 「いや、ふと気になってさぁ。 人間なら何か一つくらい怖いものってあるもんだろ?」 「私達は人間じゃないのだけど」 「そうね、私は……やっぱり日光かしら」 「それはこの館の主の弱点じゃないの?」 「日焼けしたくないわ。それに本が傷んでしまうし」 「私は虫ね。蝶とか飛蝗みたいなのはいいけど、蜘蛛や百足なんかは駄目だわ」 「虫なんて魔法の材料にしこたま使うのにか?」 「生きてるのが駄目なのよ。あの動き方とかを見ると寒気がするわ」 「あー、そうだな。わたしは雷が嫌いだ」 「魔理沙にしては何か普通ね」 「あのゴロゴロとかいう音が駄目なの?」 「いや、実はこの前な。きのこ狩りの帰りに夕立に遭って、 急いで帰ろう箒で飛ばしてたらこう、ドーンと……な」 「そ、そうだ。小悪魔も何か怖いものってないか?」 「えっ? 私ですか?」 そうですね。怖い、というか……苦手な人なら」 「へえ、小悪魔に苦手な人がね。誰なの?」 「はい、実はその……○○さんです」 「そう言えば貴女。○○が来るたびどこかに姿消していたわね」 「ええ。変な話かとは思いますが、 ○○さんと面と向かうとどうしても湧き上がる 感情が抑えきれなくなってしまって。 なので毎回○○さんに会わないよう避けるようにしているんです。 あっ、もうこんな時間に。それでは私はこれで。 何か御用があれば私の部屋までお願いします」 小悪魔は小さく頭を下げると自室に向かって飛び立っていった。 それを見届けた所で、魔理沙がにやりと笑った。 (1時間後、魔理沙は○○を拉致ってきて、 おまけに簀巻きにしてから小悪魔の部屋の前まで連れてきた) 「さあさあ! とりあえずそこの部屋の中に入っておいてくれ」 「あっ、こら待て! ちゃんと説明し――」 そして簀巻きの○○を部屋に放り込み、何かを言い終える前に扉を閉めてしまう。 「魔理沙、貴女も悪趣味ね」 「そういうアリスだって何だかんだで楽しそうじゃないか。 小悪魔の主のパチュリーだって何も言わないしな」 「しっ! 2人とも。中の様子が聞こえないわ」 『えっ? ○、○○さん! 何でここに!?』 『ホント何ででしょうね。こっちが聞きたいくらいだよ』 『あ、いや! 駄目、駄目なんです!』 『いや、何が駄目なんだ?』 酷く慌てた様子の小悪魔と何が何やらといった感じの○○の声。 それを聞いた三人の魔女は一名を覗いて顔にはださないが満足げだ。 「さて、おふざけはこれくらいにしてそろそろ助けてやるか」 「そうね。あんまりいじめちゃ可哀想だし…… って、パチュリー。どうしたの?」 「おかしいわ。この扉、開かない」 確かに、押しても引いても開かない扉。 三人が怪訝に思った所で、中の声に変化が現れた。 『駄目なんです。○○さん、近づかないで下さい』 『は? いや、俺今簀巻きで動けないし。 てか近づいてきてるのは小悪魔のほうだろ?』 『そうですね、ごめんなさい○○さん。ああ、すぐ解いてあげますから』 『おっ、頼む。やけにきつく縛ってあって一人じゃ…… 待て、小悪魔。何でお前は自分の服の紐を解いていってるんだ?』 『……あの、苦手なものはやっぱりなくすべきですよね?』 『あ、ああ。まあそうだろう……いや待て! そう無理に克服しないでもいいぞ!!』 『○○さん、いただきます♪』 『アッーーーーーーーー!?』 三人の魔女がなす術無く、しかし立ち去る事もせず 部屋の前で待つこと小一時間。 断続的に響いていた謎の嬌声と悲鳴と激しい物音が止まり、 その扉がゆっくりと開いた。 そこにはやけに肌がつやつやしている小悪魔と、 扉の奥の方で顔を隠して啜り泣いている○○の姿があった。 顔を赤くしている三人の前で、小悪魔はにっこりと微笑んだ。 「実は私、一杯の熱い紅茶も苦手なんです」 うpろだ1345 ――それじゃあ、また。 そう言って彼は帰っていきました。気のせいか図書館の温度が少しだけ下がったような気がします。 ぐるりと辺りを見渡せば、改めてここの広さが実感できます。 今まではそんなこと感じたこともなかったのに。 最初は彼がいることに違和感を感じていたくせに、今では彼がいないことに違和感を感じるなんて。 返すつもりで手に持っていた、さっきまで彼が読んでいた本を胸にそっと抱く。 彼の残滓を少しでも感じていたいと思って。 彼こと○○さんとの出会いに特筆すべきことはありませんでした。 命を救われたとか、殺されかかったとか。そんなことは一切無い、ごくごくありふれた出会いでした。 ……まああの黒白もとい魔理沙が連れて来たことから最初はすわ敵襲かとも思いましたがそんなこともなく。 むしろ魔理沙とは真逆というか、なんというか。ともかくまともな常識のある人で、驚いたのは内緒です。 案内をパチュリー様に任されたので、その道すがら自己紹介がてら話を聞いてみればどうも図書館ということで ここに連れて来られたらしい。 いえ、その、確かにここは図書館という名目になってますけど……。 それに8割くらい魔導書なのに。 そのことを告げると○○さんは「ま、まあ残り2割があるし。これだけ大きいなら2割だってきっとかなりの量だと思うから」 と苦笑いしながら言っていました。 ……その2割のうち1割は生きてる本とか呪いの本とかなんですが、黙っておきました。 そんなこんなで彼が読むような本のある場所の行き方と立ち入り禁止エリアの場所を教えてからパチュリー様のところに戻り、 利用するにあたっての注意事項などをパチュリー様から伝えられてとりあえずその日は終わりました。 ちなみに彼らを送ったあとに図書館へ戻ってみると案の定、魔導書の一部がごっそり抜かれていました。 きょ、今日はてっきり○○さんをここに紹介しにきただけだと思ってたのにー! それから。 ○○さんは割と頻繁にここを訪れるようになりました。 もちろん毎日というわけではありませんでしたが暇を見つけては来ている様でした。 パチュリー様がお嬢様に事前に許可を取っていたので侵入者と間違われることもなく。 一度だけ門のところで誤射られたそうですが、その日メイド長に門番はきっちりナイフでハリネズミにされたらしい。 彼は図書館では奥の方の席で、いつも黙々と読書をしていました。 たまに本を返す場所がわからなくなって私に聞きに来ることはありましたが、ほとんどは一人静かに文字を目で追っていました。 静かに時間を刻む針の音だけが耳に届く空間の中に、彼は自然と溶け込んでいて。 個性的なメンバーが多い幻想郷で、彼のような普通さは逆に印象的で。 いつの日からか、私は彼を目で追うようになっていました。 そして時間があれば私は彼と話をするようになっていました。 最初のころは読書の邪魔をしたら悪いかなあと思っていたのですが、いざ話しかけてみれば嫌な顔をすることもなく。 むしろ私との会話を楽しんでくれていた、と思います。 魔理沙と知り合いということもあって割りとノリも良く、けれども私に合わせた話し方をしてくれていました。 なんというか、話すのが上手といいうか。空気が読めるというか。 相手にペースをあわせている、そんな感じでした。 たまにマシンガントークになりかけることもありましたがその度に彼自身が気づいて自制していました。 私もパチュリー様もまったく会話がないわけではないですが、やはり数そのものは多くありません。 だからでしょうか。 パチュリー様にお茶をお出しするときに、彼にも出すのですが、その時にする雑談が私はいつからか楽しみになっていました。 そして、そんなある日のこと。 ○○さんとパチュリー様と、私にとってのきっかけになる日のこと。 何てことない彼の、何てことのないありふれた仕草に、私が気付かされ……パチュリー様も気付かされた日のこと。 永きを生きる私達が置き忘れてきたものが、そこにはありました。 人間が生来もっている輝き。だけど人間にはおそらく永遠に気付けない輝き。 それを前にして、私の心臓はトクンと鼓動を刻みます。 トクン、トクンと。いつもとは違うリズムで刻まれる鼓動。 体中が熱を持ち、顔がなんだかとても熱くて。だけどそれが嫌ではなくて。 ――ああ、私は彼に恋してるんだなと。 唐突に、そう気付きました。 私が誰かに恋をするなんて思ってもいませんでした。 だからこれは初めての感覚。なのにどうしてかこれは“そう”なんだという確信。 暖かくて、優しくて、どこかくすぐったい不思議な感覚。 けどいつまでも初めての感覚に浸っている場合ではありません。 さっきから私は俯いたままです。 きっと顔を上げて彼の顔を直視したら顔が赤くなってしまいそうでしたがこのままでいるわけにはいきません。 彼は「ありがとう」といってくれたのですから「どういたしまして」くらいは返さなくては……! 湧き上がってくるモノを抑えながらどうにかして私は顔をあげて……私は、後悔しました。 顔を上げた先にあったのは黙り込んでしまった私達に困惑する○○さんの姿と……顔を上気させて彼を見つめる、パチュリー様の姿。 また、私の心臓は鼓動を刻みました。 だけど今度のはさっきのとはまったく別のものでした。 痛い。 痛いんです。 締め付けられるように痛むのです。 心臓ではなく心が。 見えない茨が巻きついたかのように、痛いんです。 ……その後のことは覚えていません。 気が付いたら与えられた自室で、わけもわからぬまま私は泣いていました。 理由もわからぬまま何かに押しつぶされるのを耐えるように私は泣いていました。 ……いえ、それはきっと嘘ですね。 本当はこの時点で涙の理由に気付いていたんです。 でも、私はわからないフリをしたんです。 そうして今。 私は彼の飛行の練習に付き合っています。 提案したのはパチュリー様。 ○○さんは空を飛べないので紅魔館まで来るには魔理沙に連れて来てもらうか、霊夢の護符の力でなんとかここまで来るという方法でした。 だけど魔理沙の場合は必ず対価を要求されますし、魔理沙が来る=魔導書もってかれる=もってかないでー、ですし。 霊夢の護符だって力は確かですけど万能ではありません。 彼自身が飛べるようになれば魔理沙や霊夢の手を借りる必要はなくなりますし、何かと便利です。 それを聞いた時○○さんは「いきなり難易度が跳ね上がったような……」とぼやいていましたが、満更でも無いのは表情から判りました。 彼自身も空を飛んでみたいなあと思っていたようです。 ……今日も今日とてまた墜落していますが。 でもね、○○さん。 知っていますか? そんなの全部建前なんですよ? 本当はあなたと霊夢が一緒にいるところを想像したくないだけなんです。 本当はあなたと魔理沙が楽しそうに話しているところ見たくないだけなんです。 私だけを見てほしい。 そんな、ひどく遠まわしな、パチュリー様らしいあなたへの精一杯の愛情表現なんですよ? そしてそれは私も同じなんです。 私はパチュリー様が好きです。 パチュリー様には幸せになってほしいと心から思っています。 だけど、私はあなたが好きです。 私だけを見てほしい。 私だけにあなたの言葉を聞かせてほしい。 ……だけど、私はパチュリー様が好きで、あなたも好きなんです。 感情のベクトルこそ違えど、そこに差なんて無いんです。 私を愛して欲しい、だけど私を愛さないで下さい。 パチュリー様の気持ちに気付いてあげて下さい、だけどパチュリー様の気持ちに気付かないで下さい。 日を追うごとに増えていく矛盾は、茨の蔦となって私の心を締め付けていく。 血を流し続ける私の心は、やがて真紅の花を咲かせるのでしょう。 それでも想う事を止めることはできなくて。 机の引き出しの中には、あの日渡しそびれた不恰好に包装されたチョコレート。 今もなお、私を苛むこの甘い痛みはきっと………… ――あなたがかけた、恋の魔法。 新ろだ613 コトリ、と。 彼女は紅茶を置いた。 「ああ、ありがとう」 曇った窓に顔を向けたまま、俺は答えた。 外は雨。 梅雨時の肌理の細かい水滴が、しとしとと景色を濡らしている。 「雨、ですね」 コトリ。 こぁは、盆に載せていたティーポットともう一つのカップをテーブルに置く。 そして、音もなく。 空いている俺の左側に彼女は腰を下ろした。 長い赤毛の髪が、ふわりと舞うのが視界の隅に入る。 「雨、だな」 視線を図書館内部に戻すと、こぁの淹れてくれた紅茶を一啜り。 ……熱い。 幾分も口に含まないまま、ソーサーにカップを返す。 「仕返し、です」 クスクスと微笑するこぁ。 俺たちの座っているのは、古びた木製の長椅子。 それを軋ませることもなく、こぁは軽やかにカップを手に持った。 そして、一口。 ……良い、味です。 そんなことを言いたげに、彼女はこちらを見る。 「ちょっと俺には熱すぎるな。今度からは少しぬるめにしてくれ」 火傷しそうになった恨みも込めて、少しぶっきらぼうに話す。 こぁは、ゆっくりと唇からカップを離すと、 「いいえ」 明確に、否定した。 「どうして?」 「紅茶って、結構繊細なんですよ。温度とか、お湯の空気の含み方とか。 美味しい紅茶を飲むためには、その温度は仕方ないんです。 それに――」 「それに?」 「……こんな言葉を知っていますか? 『紅茶が熱いのは、相手との会話を楽しむため』と。 なのに、あなたったら外ばかり見ていて。自分の彼女に失礼だと思わないんですか?」 苦笑する俺。 「そんなに、外ばかり見ていたかな?」 「ええ。あんなにアンニュイな感じのところ、初めて見ましたよ。 ……悩み事とか、あるんですか?」 こぁの瞳に、心配の色が宿る。 「いや、大丈夫だよ」 「……本当ですか?」 中腰になると、右手で少し俺の前髪をかき上げ、眼を覗き込むこぁ。 かすかに息が鼻梁にかかる。 本当に少しだけ、柑橘系の香り。 「大丈夫、みたいですね」 俺の眼の色を見て安堵したのか、こぁはふうっと一つ大きく息をついた。 と同時に、今の自分の状態にも気がついた。 そう、俺の顔から10cmたらずの所にまで顔を近づけている自分の状況に。 「あ、きゃ、えと、すすすすみません!」 手をわたわたとさせながら、慌てて腰を下ろすこぁ。 ボスッ、という音。 そちらを見れば、勢いがつきすぎて。 華奢な体が小さく弾んだかと思うと、俺の左胸に頭を預けるような体勢になる。 「はうっ! ごめんなさい!」 赤面して離れようとする彼女を。 俺は、左手でそっと引き寄せて押し止めた。 「彼女、なんだろう? 放っておいたつもりはなかったけど、淋しかった彼女にはちゃんとお詫びをしないとな」 そう言うと、突発的な事態に対応できず小さく抵抗していたこぁの力が緩む。 「そういうことでしたら、遠慮なく。 でも、こんなことで恋人を置き去りにした罪は消えませんからね」 柔らかいしなやかな赤髪を左手で梳く。うっすらと漂う甘い桃香。 「香り、違うんだな」 「え?」 「いや、さっき顔を近づけられた時には、蜜柑のような匂いがしたのに、今は桃の香りがしてるから」 悪戯っぽい微笑みがこぁの顔から零れる。 でも、ちょっとだけ緊張の面持ち。 「さっき淹れた紅茶、それを飲んでみて下さい。理由がわかりますよ」 そんな答えに、半信半疑ながらも多少温くなった紅茶を口中に含む。 「あ……」 この、香り。 さっきのこぁの香りだ。 「レディグレイのファーストフラッシュです。 ベルガモットと一緒に蒸して、柑橘系の香りを付けたキーマンに、オレンジとレモンのピール、矢車菊を合わせました。 初めて淹れてみたんですけど、いかがですか?」 「美味いよ。紅茶のことはよくわからないけど、華やかな芳香が実に良いな。 甘い感じがして、お茶請けなしでも楽しめる」 「そうですか。良かったです」 張っていた糸が緩んだのか、先ほどより穏やかな表情をして俺にもたれかかるこぁ。 そんな甘えた仕草に照れてしまって、窓の外の雨に視線を移す。 「雨、お好きなんですか?」 「いや、どっちでもないかな。ただ、こう湿気がひどいと嫌な感じはするけど。 こぁは、どうなんだ?」 「昔は、嫌いでした。でも、今は好きになってもいいかな、と思っています」 「それはまた、どうして?」 「あなたが、傍に居てくれるから」 こぁは、両手でぎゅっと俺のシャツを掴んだ。 「晴れになると、あなたはいつも外に出ていてばかり。 たまには、私も構って欲しいんですけど。いったい、どこに行っているんですか?」 唇を尖らせる彼女。 そう言えば、そうだったかもな。 「幻想郷にあるのは、現代世界に居た時にはなかなか見られないものばかりだからな。 美しく清々しい自然も、古き良き鎮守も、うだつの上がった木造の商店街も。 ついつい、あっちこっち行ってしまうんだ」 「でも、私も連れて行ってくれてもいいじゃないですか」 「図書館の業務で疲れていると思ったし。女人禁制の仏閣も多いしな。 何かと一人の方が便利で気楽だった」 「……まあ、許してあげます」 言葉を切ると、カップを手に取って、コクリ、と紅茶を飲み込むこぁ。 「でも、今度は私も連れて行ってください。 結構、寂しいんですよ。そして、いろいろ考えてしまうんです。 魅力がないのかとか、種族が違うからとか、そう言えば抱いてくれないなあとか……」 「え?」 最後の方は声が小さくて聞こえなかったが、彼女の不安感だけは伝わってきた。 だから、ほんの少しだけ、彼女に回した腕に力を込める。 華奢な彼女が、壊れないくらい、ちょっとだけ。 「ごめんな」 それだけつぶやくと、冷たくなった紅茶を啜る。 冷めたというのに、いや、だからこそか。 熱さの陰に隠れていた香気が、滑らかに周りを飛び廻る。 「美味い」 思わず、声が出た。 そのまま、飲み干す。 名残を惜しむように、最後の一滴まで。 「そんなに、美味しかったですか?」 「ああ。特に冷めた後が本当に美味かった。まだあるかな?」 身を乗り出してティーポットを掴むと、まだ1人分程の重さがある。 注ごうとすると、横からそっとこぁの手が添えられた。 小さく首を振るこぁ。 「どうして?」 「紅茶は、一杯は自分のため、一杯は相手のため、そして一杯はポットのために淹れるんです。 だから、それはダメなんです。ポットのために注いだお茶だから、私の愛情が足りません」 そう言って、俺の手からティーポットを遠ざけてしまう。 「紅茶、気に入りました?」 「ああ、特に香りがいいな。もう少し嗅いでいたいくらい」 「それなら、いい方法がありますよ」 そう言って、眼を瞑りこちらに唇を突き出すこぁ。 「私の唇はどうですか? 私もさっきまで飲んでいましたから、きっと薫りますよ」 「いいのか?」 「それ、恋人に言う言葉じゃないですよね」 「確かに」 2人して笑いあうと、そのまま、そっと接吻を交わす。 こぁは。 わずかに矢車菊のさわやかな香りがして、ほのかにオレンジの甘酸っぱい味がして。 みずみずしい桃のように柔らかかった。 どちらからともなく唇を離すと、また、さっきよりほんのりと赤くなった顔で笑いあう。 ティーポットの分の紅茶が、ちゃぽんと鳴った気がした。 新ろだ714 「暇だねぇ、小悪魔さん」 「暇ですねぇ、○○さん」 「一般開放されはじめたとはいえ」 「来客はほぼ0に等しいですもん」 「「ねー。」」 「ところで小悪魔さん」 「何でしょう○○さん」 「どうして僕の膝の上?」 「居心地がいいからです」 「成る程」 「えへへ」 「……ねぇ、パチェ」 「……何よ、レミィ」 「言ってあげるべきかしら、雇い主として」 「言ってあげるべきだと思うわ、主として」 「それにしても気付かないのかしら、あの二人」 「あんなにも入り口でイチャイチャされてたら」 「入り難いったらありゃしないっていうのにね」 「「はぁ……」」 「遊びに来たぜ!」 「誰かと思えば魔理沙さん」 「いらっしゃい魔理沙さん」 「本日はどのような」 「ご用件でしょうか」 「あ、う……あの、そうだ。パ、パチュリーはいるか?」 「パチュリー様でしたら」 「あちらでいつもの様に」 「「読書でもなさっているかと」」 「そ、そうか、ありがとう。 ……その、邪魔したな。ごゆっくりー!」 「どういたしまして……おやおや」 「行ってしまいましたね○○さん」 「見えなくなったねぇ小悪魔さん」 「また、暇になりましたね、○○さん」 「暇になってしまったね、小悪魔さん」 「うふふ」 「あはは」 「今日も終わりだね、小悪魔さん」 「仕事もあがりですね、○○さん」 「やはり姿勢はこのままかい?」 「もちろんです。お願いします」 「それじゃあ落ちないように抱えよう」 「落ちないようにしがみつきましょう」 「それじゃあ行こうか」 「私達の、お部屋まで」 新ろだ871 コトリ、と。 彼女は紅茶を置いた。 「ああ、ありがとう」 テーブルに置かれた紅茶を、そっと持って啜る。 熱い。 だが、冷えた身体には心地良い。 特にこのような、晩秋に図書館という広い空間で仕事をしている2人には。 「こぁも、座ったらどうだ。 紅茶、冷めちゃうんじゃないか?」 素早く2杯目を俺のカップに注ぐ彼女に声をかける。 「はい。では、失礼して」 こぁは、自分のカップを引き寄せると、軽やかに腰を下ろした。 場所は、ぴったり俺の真横、右隣。 指の1本さえ入らないような、そんな近い距離に座ると、器用に首を動かして俺の胸にもたれかかる。 「今日は随分、甘えん坊なんだな」 「最近、寒いですから」 そんなことを言いながら、べったりとくっついてきた。 ゆっくりと、絹のような手触りの赤髪を撫でる。 「やぁん、髪が乱れてしまいます」 いやがるような台詞だが、声は甘ったるく、仕草は気持ちよさそうに目を細めている。 こぁのちょっと高めの体温が、蕩けるように俺を刺激する。 それに加えて。 紅茶とこぁの髪から薫るそれ。 清楚さの中に妖艶さを秘めた、力強くて甘い香り。 「この匂い、どこかで嗅いだことがあるような……」 また一撫ですると、やわらかい髪の舞によってふわりと漂った。 「キンモクセイですよ」 「え?」 「この香り、気になっていたんでしょう?」 俺の胸から顔を離すと、軽く頭を振るこぁ。 一段と強い、香気。 それは確かに、秋によく嗅ぐ、あの強く甘い吸気と同じものだった。 続いてもう一度、温くなった紅茶を口に含む。 ふむ、確かに。 「紅美鈴さんから桂花茶を貰いまして。 折角なので、先日届きましたキャンディ茶葉を淹れるときに一つまみ入れてみました。 いい香りでしょう?」 「そうだな。フレーバーティっていうんだっけ、こういうの。 たまには、悪くないな」 「でしょう? 紅美鈴さんのご機嫌がよろしかったみたいで、貴重な花茶を沢山頂きました。 後でキンモクセイのシフォンケーキも持ってきますね」 「それは食べたことないな。楽しみかも。 でも、美鈴は何で機嫌が良かったんだ?」 「初恋、叶ったらしいですよ。みんなに話してましたから。 きっとそのうち、あなたの所にも来ますよ」 「そうなんだ。じゃあ――」 キイチゴの柄のティーカップを、掲げる。 「美鈴の幸せに、乾杯」 「ええ、乾杯」 チン、と。 磁器の触れ合う乾いた音が響いた。 「やっぱり、紅茶じゃ格好がつかないかな?」 「そんなことないと思いますよ。 キンモクセイの花言葉は「初恋」ですし」 「へえ、よく知ってるな」 柔らかく微笑み、上目遣いにこちらを見上げるこぁ。 そんな彼女に、ちょっと悪戯をしてみたくなる。 「そう言えば、こぁは初恋、何時なんだ?」 「……もう。意地悪ですね。知ってるくせに」 「知っていても、聞きたい」 「……あなたですよ。あなたが初めての人です」 そう言うと頬を紅潮させて、やさしく、こぁは俺に唇を重ねる。 「そういうあなたは、どうなんですか?」 「知ってるだろ?」 「知っていても、聞きたいです」 「こぁ、だよ」 お返し。 彼女の形の良い顎を、右手でそっと引き寄せる。 触れるだけの、やさしいキス。 唇が離れると、彼女は零れるような笑みを浮かべた。 「えへへ」 「こぁ?」 「嬉しいんですよ。 私も、初恋が実ったんだなあ、と改めて実感しまして」 「それなら、俺もそうだな」 「そうですね」 「じゃあ、乾杯しようか」 「何にですか?」 「俺たちの、初恋の成就に、かな」 「いいですね、でも――」 俺がティーカップを掲げるのに合わせて、こぁもカップを掲げる。 「キンモクセイの花言葉には、「陶酔」って言葉もあるんです。 今の私たちには、そっちの方が相応しい感じがしますね」 思わず、苦笑する俺。 「かもな。それなら、両方で乾杯しようか」 「いいですね」 そして、2人で寄り添うと。 どちらからともなく、左手同士を繋いだ。 右手には、先ほど掲げたティーカップ。 「俺たちの「初恋」の成就と」 「私たちの恋の「陶酔」に」 チン ティーカップが静かに触れ合う。 「乾杯」 めっきり足の速くなった空。 三日月が小さく微笑みを湛え、図書館の大窓から2人を照らしていた。 新ろだ2-135 「拝啓、〇〇さんへ まだ春なのに、まるで夏のような陽気ですが、いかがお過ごしでしょうか? あなたが遠くの村に引っ越してからも、天狗たちから近状を聞いているところですと、お元気そうで何よりです けれど、あなたが来られなくなってから、パチュリー様はすっかり沈みがちになってしまいました もともとあまり陽気な方ではございませんが、今では陰気が形になりそうなくらいです もう一度会いたい そんな事ばかり考えてしまっています 今の季節では、村の農作業が忙しい事は分かっています けれどもしも、ここに来る事が嫌になったのではないのでしたら、お返事待っています その時は私が迎えに参りますので、ぜひもう一度お越しください 小悪魔より って、これは何なのかしら?」 「パチュリー様ひどい! 開封厳禁って書いておいたじゃないですかあっ!!」 手紙に開封厳禁なんて書くのもどうかと思うが まあ、綱渡りの際の[押すなよ!絶対押すなよ!]みたいな振りだろう 「それはどうでもいいけれど、誰が沈んでるですって?」 「うう……軽く流された……」 「特に、〇〇が来なくなった事でパチュリー様が気落ちしている なんてことは無いと思うけれど」 「咲夜さんまでそんな……」 これは、神出鬼没メイド長の言葉である 突然何の前触れも無く彼女が現れるのはいつもの事なので、もはや誰も驚く者はいない そしてさっきまでは何も無かった場所に、紅茶が三人分とクッキーの皿が置かれている 「そうね、パチェは何も変わってないわよ パチェは ね」 咲夜が連れて来たのだろう テーブルの向かい側には、三つ目の紅茶のカップと、館の主が座っていた 「お嬢様まで……ってお二人とも、どこから聞いてたんですか!?」 「「拝啓、〇〇さんへ からよ(です)」」 「全部じゃないですかぁっ!」 「で、話を戻すけれど、誰が落ち込んでいるのかしら?」 「うう……」 答えず、しゅん とうなだれる小悪魔 「いえ、確かに落ち込んでますよ 〇〇さんが来なくなってから、以前は全く無かった細かいミスをするようになりましたし」 「そうね 咲夜の言うミスはよく知らないけれど、図書館の仕入れ希望表に[〇〇さん]って書かれていたときは驚いたわ」 「そういえば、いつものように魔理沙がここに押し入ってきて、 『〇〇が湖の畔にいたぜ』 と言って追い払った時、騙されたと憤慨して魔理沙の家に討ち入ろうとしていたこの娘は 間違いなく大悪魔の列に軒を連ねる存在だったわ」 ちなみに、その時小悪魔は泣きながら今まで盗られた本のほぼ半数近くを奪還する偉業を見せた そして、最近魔理沙が来ない 平和でいいが、何があったのか問いただしてみたいと言う欲求にも駆られていた 結論 [人を口実に使うのはやめましょう] [手紙は正直に書きましょう] 「〇〇さんに会いたいのなら、今からでも行けばいいんじゃないですか?」 「無理ですよ、私は365日仕事があるんですから」 「だって パチェ、たまには休暇をあげたらどう?」 「そうね、それじゃあ好きなとき一週間休みをあげるから、思う存分〇〇に会ってきなさいな」 降って沸いたような休暇である 「それでも無理ですっ! いやほら、会いたくないって言うわけじゃ絶対ないんですけど むしろ会いたくて会いたくて仕方ないんですけど 今すぐにでも行きたいんですけど 会いに行って何をすればいいんですか」 「夜這い」 「襲う」 「合体」 無茶苦茶である 「な、ななな、なにを言ってるんですかーっ!! わ、私たちはまだそんな関係じゃないですし、いきなりそんなことできません! まだ私達、キスどころか、手を繋いだこともないんですよ! そういうことはまず、十分な交際期間を経て、お互いの事をよく知ってから両者合意の元で行うことなんです! で、でも、もしももしも〇〇さんが望んでくれるなら、わたし……」 これが、仮にも悪魔の言葉とは思えない 顔を真っ赤にしながら、小悪魔の頭はあっちの世界に旅立っていった 「あの……手を繋いだこともないと言ってますけど、それ以前に〇〇さんは小悪魔さんの気持ちを知っているのでしょうか?」 「あの男は鈍感だから、その望みは薄いわ」 「それで既につき合っている、という前提で話しているのよね……」 いぶかしむような三人の言葉も、乙女モード全開になった彼女には届いていなかった それから三日後 〇〇の元に届いた手紙 「拝啓 〇〇さんへ まだ春なのに、まるで夏のような陽気ですが、いかがお過ごしでしょうか? あなたが遠くの村に引っ越してからも、天狗たちから近状を聞いているところですと、お元気そうで何よりです けれども、私はいつも、今日はあなたが来るのか、今度はいつ来てくれるのか そんな事ばかり考えてしまいます あなたが来なくなってから、心から笑えた事なんて数えるほどしかありません 寂しいです 声を聞きたいです 会いたいんです そんな風に思ってしまうほど 私は、あなたのことが好きになってしまっていたんです 迷惑だと思うのでしたら、そのままこの手紙を捨ててください けれど、もしも、少しでも私を気にかけてくれるなら、どうかお返事をください 待っています 小悪魔より」 「よっ と」 朝日が明るく照らす村を、一人の青年が後にする 彼が持ち上げた鞄は食料、水、寝袋、地図とコンパス、神社で巫女さんに作ってもらった破邪の護符、その他諸々でパンパンだ そして、村を出る前に、もう一度手紙に目を通し 微笑んだ 「よし、行くか」 目的地までは、直線距離で丸三日強 鞄はかなり重い 道も平坦ではないだろう それでも、青年の足取りは軽やかだ 彼が目指すは紅の館 その一室の大図書館 そこで待つ少女に会うために 彼女に笑顔を届けるために
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小悪魔 2/2/0 1:0 × ○ ×○ × ○× × × 悪魔 アタッカー (自動)このユニットがデリートされた場合、自分デッキから悪魔を持つユニット1枚を捨て札に置く事ができる。
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autolink DC/W01-E15 DC/WE08-42 カード名:小悪魔 杏 カテゴリ:キャラクター 色:青 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:2500 ソウル:1 特徴:《魔法》?・《水着》? 【自】このカードが手札から舞台に置かれた時、あなたは自分の山札を上から1枚見て、山札の上か下に置く。 本当は好きなんでしょ? こーゆーのも レアリティ:R illust.CIRCUS 初出:SOFT 2004年夏コミテレカ デッキトップ確認&コントロール。 他のデッキトップ効果とあわせる事で能力を確実に発動させる事が出来る。 また、山札の1番下にCX以外を送る事で「リフレッシュ時にCXが流れない」という状況を避ける事も可能。 サイズも能力持ちとしては標準なのでリスクも控えめ。 そして胸のサイズも控えめ……旦那様達にとっては「本当は好きなんでしょ? こーゆーのも」 ・関連ページ 「杏」?
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小悪魔 Nord(2)/Cost(1) 種族:妖怪 (自動) スペルカードの効果が解決されるたびに、 このキャラクターはターン終了時まで+1/+1を得る。 攻撃力(4)/耐久力(2)/Graze(2) コメント 速攻デッキのエース その攻撃力は十六夜咲夜を超え 霧雨魔理沙と同等の力を持つ さらに時符『プライベートスクウェア』や神術『吸血鬼幻想』を使うと 一時的にだが彼女達を超え 序盤では信じがたい打点を叩き出してくれる。
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No.1010 小悪魔 條件:パチュリー1 配置:符卡 咒力:3 這張支援卡只能配置於使用條件包含『パチュリー』符卡。 [充填階段/攻擊時]常時 配置這張支援卡的符卡呈起動狀態的場合,充填階段開始時,自己獲得1點咒力。 [戰鬥階段]咒力1 到階段結束前,配置這張支援卡的符卡獲得「防壁(1)」。 (每階段只能使用1次)
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小悪魔2 2スレ目 200 「ほ、本気ですか咲夜さん?」 「もちろんよ」 僕は今、咲夜さんの部屋にいる。 紅魔館にいるメイドの誰もが憧れる咲夜さん。そんな彼女の部屋にお呼ばれするのも初めてだ。 僕の胸は普段に比べ、4割増で高鳴っていた…… 「貴方には、もっと私を知って欲しいの」 「咲夜さんを知る?」 「その先を私の口から言わせるつもり?」 そういうと、咲夜さんはその細い体を外気にさらす。 「き、綺麗ですね……」 素直にそう思った。 細く美しいその洗練されたフォルムは、僕の目に余る。 うっかり触ればこちらが切られてしまいそうだ。 「どうしたの? さては怖気づいたのかしら」 「お、怖気づいてなんていませんって!」 「うふふ、冗談よ冗談」 「……力を抜いて。もっと楽に」 「は、はい……」 緊張をほぐそうと、やさしく話しかけてくれる咲夜さん。 でも悲しいかな、僕の体は意思に反してガチガチに固まってしまっているのであった。 ふっ――― 「うひゃっ!」 咲夜さんの甘い息が僕の耳にふわっとかかり、いいニオイがした…… 「どう? 力が抜けるでしょう?」 「はぁ――」 ちょっと意識が飛んでしまったけど、そのくらいの破壊力は十分にあった。 「お、お手柔らかにお願いします」 「分かってるわ」 目の前にいるのは、あの咲夜さん。 それも本当の姿。普段の仕事中には見ることの出来ないありのままの咲夜さん。 「あなた、初めてよね?」 「は、は、はい」 「落ち着いて、すぐに慣れるわ」 折角緊張をほぐしてもらったというのに、なんてザマだ。 僕は返事をするのも精一杯。これから起こるであろう咲夜さんとのひとときを想像するだけでもうお腹いっぱいだ。 「さ、いくわよ……」 僕は生唾をゴクリと飲み込み、咲夜さんを見つめていた…… 「貴方のこと、もっと知りたいの――」 「果たして初見でこれが避けられるかしら? 必 殺 殺 人 ド ー ル!!」 「すごく……美しいどわああああああああぁぁぁ!」 「その実力、見せてみなさい!」 初めての殺人ドール。 初めて体験する咲夜さんのスペルカード。 あの屈強な門番ですら一瞬にして屈服させるといわれる、咲夜さん必殺の技。 あの美しいナイフは今の僕にとって、最大最悪の脅威と化していた。 それは速く、鋭く、そしてあまりにも数が多すぎた。 僕はキッチンからコッソリ持ち出したおたまとナベを手に持ち、避けきれないナイフを必死で叩き落す。 正直、どこからあれだけのナイフを取り出したのか分からない。 僕は咲夜さんがなぜここ紅魔館でメイド長を任されるほどの人物なのかを、このとき悟った。 「どうみても咲夜さんは瀟洒です。本当にありがとうござい――ぶべら!」 「おべんちゃら使ってもダメ。ほらほら、無駄口叩いてると死ぬわよ?」 「謀ったなぁ咲夜さん! こんなスペル乗り越えられるはずないですよ!!」 「もしそうなら、所詮貴方はその程度の存在だったということよ」 「うぎぎぎぎぎぎ」 そうはいうものの、気を抜いたらあっという間にハリネズミは間違いない。 すでにおたまは原形を留めておらず、ナベにも7本程度ナイフが突き刺さっていた。 僕は小悪魔さんから借りた掃除用のホウキでひたすらナイフを叩く、叩く、叩く。 「どうやら仕留められないみたいね……連続で行こうかしら?」 「れ、連続だってぇー!! 絶対勘弁! 死にます!」 「もしそうなら、所詮貴方はその程度の存在だったということよ」 「なんかさっきも同じようなことを……うぎゃあああああああ!!」 「驚いたわ……まさか本当に初見で殺人ドール……しかも連続で捌き切るなんて」 「ちょっとナイフ刺さってますけど……抜いてもらえます?」 あれだけ大騒ぎしたのに、咲夜さんの部屋は殆ど散らかってなどいなかった。 門番そっくりな人形がボロボロになっていただけで、隣のレミリアお嬢様の人形には傷一つ付いていない。 そのほかの家具類にも目立った痛みはない。 これも咲夜さんの能力なのだろうか――僕は咲夜さんにだけは絶対逆らうまいと心に決めた。 「あなた門番になる気は無い? 今なら美鈴(仮)よりも高待遇を約束するわよ?」 「それって、どの程度で?」 「一日一食は保障」 「勇気を出して断ります!」 「おかえり。咲夜との夜はどうだった?」 「危うく天に昇るところでした」 「それは良かったわね。うふふ、あとで感想をコッソリ聞かせてもらえる?」 「パチュリー様、三途の川ってご存知ですか?」 「あー……そっちへ逝きかけたのね」 全くパチュリー様も悪ふざけが過ぎますよ。 僕は、パチュリー様に呼び出された存在。つまり使い魔の一種ということになる。 パチュリー様の命令は絶対。咲夜さんとは違う意味で逆らうことは出来ないのだ。 今回だってパチュリー様の『咲夜の夜の相手をしてあげて』という命令に従っただけ…… 「大変だったわね。はいコーヒー」 「ありがとうございます、小悪魔さん」 「無理しちゃだめよ。自分の力以上のことは出来るだけ遠慮しないと身が持たないわ」 ああ、やっぱり僕のことを心配してくれるのは小悪魔さんだけだ…… つい抱きつきたくなる衝動に駆られるが、悪ふざけすると後が怖いのでそんな命知らずなことはしない。 僕は学習しているのだよ! 小悪魔さんは、僕よりも先にパチュリー様に呼び出された存在。 それに僕の面倒をよく見てくれているので、彼女には頭が上がらない。 お嫁さんを貰うなら小悪魔さんみたいな女性にしようと心に決めているくらいだ。 「ちょっと傷を見せて、手当てしなくちゃ」 「はい……」 「貴方、殺人ドールを食らってよく生き延びれたわね。最近ではあれを食らって生きていたのは妹様と門番だけなの」 「いたたたたたたた! しみるしみる!」 「こら我慢しなさい! 暴れないの!」 「全く、貴方が死んだら私は如何すればいいのよ……」 「は? なんか言いました?」 「あ、いやなんでもないわさっさと寝て寝て! 明日も朝は早いんだから!」 「なに騒いでるの。うるさくて本が読めないじゃないの」 「パチュリー様ももうお休みになられる時間ですよ! 早く寝てください!」 「え? いや……わかったわ」 小悪魔さんは物凄い勢いでそう言うと、真っ赤になりながらベッドにもぐりこんでしまう。 僕とパチュリー様は、いつもの小悪魔さんらしからぬ行動にポカンと呆気に取られてしまっていた。 「リトルったらどうしたのかしら? あなた心当たりある?」 「全然」 「……まぁ寝れば治るでしょ、私も寝るから貴方はその辺で適当に寝てね」 「せ、せめて毛布の一枚でも」 「だめ、寒いから。なんならロイヤルフレアであっため――」 「おやすみなさいませ、ぱちゅりーさま」 「分かればよろしい」 おのれパチュリー様、貴方には寝床を奪われた者の気持ちが分からないのか! ……だが、寝床の毛布を失うことなど想定の範囲内。 そんなとき僕は迷うことなく小悪魔さんのベッドにコッソリと侵入し、朝までぐっすりと眠るのだ。 「小悪魔さん、おやすみなさーい」 もちろん、返事は無い。 でも、そのやさしい寝顔を見るだけで僕の一日の疲れは癒されるのでした。 ---------------- ぷろぽスレ初投稿 咲夜さんと見せかけて小悪魔指向。ネチョくないよ!
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Rank Ⅰ/悪魔 【S】使い魔 紅魔郷カードのパワーを+2し、このカードと小悪魔のP符を2枚まで特殊役にする。 【B-P】大図書館の司書 自分のターンにこのカードを確認させた時、このターン紅魔郷カードによって山札から捨てた紅魔郷カードは手札に加わり、 このカードは「作品の異なるカード」2枚分となる。 ★特殊役 《使い魔or紅魔郷カード》-30点 *この点符を捨てる代わりに手札に加える。 ■備考 パチュリーにおけるサポートカード。 +サポート一例 サポート一例 大図書館の司書を発動して賢者の石の役素材に使用する。 使い魔で特殊役になったこのカードをパチュリーのロイヤルフレアでサイクル化する。 又、大図書館の司書の回収効果はレミリアのカリスマにも対応している。 +パチュリーとのサイクルを応用すれば以下のカードでも可能。 パチュリーとのサイクルを応用すれば以下のカードでも可能。 寅丸星 豊聡耳神子 ※役効果の手札に加わる効果は持ち主の手札に戻る効果とする。 ■関連カード パチュリー・ノーレッジ
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小悪魔(☆1) 基本選手能力 投手能力 球種 球速 変化 キレ スタミナ D 11 ストレート 142 C14 球速 C 球威 C 14 スライダーH 132 D11 C14 変化球 C スライダーV 127 C13 C15 制球 C フォーク 129 D11 C14 守備 C 13 シンカー 126 D12 D11 肩 C 14 シュート 134 D10 D12 マ度胸 E 熱オフ平均成績 ※データは第7回~第14回、累計のもの 先発 使用者 防御率 平均勝 平均敗 勝率 劇場率 三振率 四球率 被本率 5名 5.29 3.2 8.6 .271 1.38 3.08 2.35 1.13 中継ぎ 使用者 防御率 勝率 平均H 劇場率 三振率 四球率 被本率 40名 4.42 .491 2.90 1.33 2.65 2.25 0.96 抑え 使用者 防御率 勝率 平均S 劇場率 三振率 四球率 被本率 -名 - - - - - - - 獲得タイトル 回数 タイトル リーグ 所属チーム 備考 第7回 最優秀中継ぎ セ パトロカープ 17HP トピック まあ、うん、☆1ですから……。書くことはあんまりない。 過度な期待はせず、コスト調整要員と割り切った方が良し。
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小悪魔のページ(暫定) 二つ名 能力 出演作品 『紅魔郷』4面中ボス 使用スペルカード 元ネタっぽいエピソードとか 悪魔 図書館 こあ 候補地 愛知県(第六天魔王と呼ばれた織田信長から) ご当地絵 ランダム画像表示テスト実施中 (ランダムにしつつ画像サイズ揃える方法募集中) random_imgエラー:存在する画像ファイルを指定してください。 名前 コメント すべてのコメントを見る
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小悪魔 生息地 封印されし魔界 外見 ステータス HP 907 MP 967 攻撃力 453 守り 1113 魔防 1195 素早さ 1468 武器 [風]風の書Lv.4 所持金 1384G 技 鳴き声 勝利 敗北「またね」 コメント 名前 コメント すべてのコメントを見る